久々に、捕り物話、という感じ!
江戸の風情、人情に重きがおかれた作品で、それが良くも悪くもマンネリ化してきたような気がしていたが、今作は、久々に夢中になって読みました!「吉松殺し」「蓑虫の唄」の二作、けっこう長い作品で、謎解きが続き、犯人が最後までわからないおもしろさ。登場人物の多さにも苦労しましたが、これくらい厚くないと、物語が広がらない! 麻太郎、源太郎の登場する作品が増え、るいの出番が減ってきたなあ。気のせい? 表題作「鬼女の花摘み」、以前新聞で読んだ、凄惨な幼児虐待事件と似ていて、胸が痛くなりました。 江戸時代ですら、虐待を疑われる親子関係に踏み込んでいけない、もどかしさ。 裁きも、殺された子供の無念を晴らすほどのものではなく、灰色のもの。 現代に起こる虐待事件の後味の悪さと似ていて、救いがありませんでした。 でも、とぼけた笑いをとる宗太郎、家族愛に泣ける長助一家のくだりを読むと、「かわせみ」の世界っていいよなあ、と純粋に思えます。
文藝春秋
初春弁才船―御宿かわせみ〈29〉 (文春文庫) 江戸の精霊流し―御宿かわせみ〈31〉 (文春文庫) 佐助の牡丹 御宿かわせみ28 (文春文庫) 横浜慕情―御宿かわせみ〈27〉 (文春文庫) 長助の女房―御宿かわせみ〈26〉 (文春文庫)
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